Nゲージを購入後にしばらく走らせていると、車両のライトや室内灯がチラチラと点滅したり、車両の動きがギクシャクするようになってきます。 これは、レールと車両の車輪の汚れ (カーボン) によるものです。 最近は「黒染め車輪」も多くなってきているので分かりづらいですが、車輪にうっすらと黒い汚れ (カーボン) が付いています。
Nゲージ (鉄道模型) はレールから電気を供給してモーターを回して走行している為、時々レールと車輪との間に火花 (スパーク) を出す時があります。(暗い所で走らせていると、たまに確認できます) この火花 (スパーク) が、レール上のホコリや動力台車から出る油などを炭化 (カーボン) させて、車輪に付着し汚れます。この汚れが酷くなると通電不良となり、車両の動きがギクシャクしたり、最悪動かなくなってしまいます。 スムーズに車両を走らす為には、定期的にレール表面の掃除・クリーニングが必要となります。 また、車輪自体の掃除・クリーニングやコレクション用など長く走らせずに保管している車両もグリスなど固まって動きが悪くなる場合があるのでメンテナンス・虫干し運転については本サイトの「Nゲージ車両の掃除 (クリーニング) ・ メンテナンス」も併せてご覧ください。
鉄道模型用の「レールクリーナー液」・「クリーニング専用ツール」を用いての手作業での掃除・クリーニング方法をご紹介します。 なお、「レールクリーニングカー」などを使ってクリーニング専用車両がレール上を走行しながら、効率よく掃除・クリーニングする方法については、「「レールクリーニングカー」を使ったレールの掃除・クリーニング」をご覧ください。
■「レールクリーナー液」を使ったレールの掃除・クリーニング レールの汚れ落とすには、「アルコール系のクリーナー液」を使用してください。TOMIX (トミックス)、KATO (カトー) から、鉄道模型専用 (Nゲージ) のアルコール系のクリーナー液が発売されています。
使い方は、布・めん棒などに適量の液を付けてレールを拭きます。ただし、一般的なテッシュやガーゼ等は、繊維のチリやケバなど残ってしまいおススメしません。 私は比較的拭き易い箇所は、日本製紙クレシアの「キムワイプ」に上記のクリーナー液を少量つけて使用しています。 キムワイプは、研究所・精密機器工場等など採用されており、ほとんどチリ・ケバは発生しません。
また、クリーニング専用ツールとしてKATO (カトー) から「線路クリーニングキット」も発売されています。ちょうど綿棒の先がレールの幅と同じなので効率よく掃除・クリーニングが可能です。
津川洋行の「ホイルクリーナー ソフト君2型 N」に付属している「レールクリーナー」は、コンパクトな形状でフエルト部になっているの軽く擦るだけで汚れが取れます。なお、前出の「レールクリーナー液」は不要です。
イリサワの「Rail Cleaning Tool ミガクーる」は、消しゴム形状で持ちやすく先端はフエルトになっているので、ここに前出の「レールクリーナー液」を含ませて使います。
■「集電性向上剤 LOCO」(サプラス) の使用・感想・注意点について 上記で紹介した、「アルコール系のレールクリーナー液」(TOMIX ・KATO) 以外に、もっと強力に汚れが除去できる「洗剤系のレールクリーナー液」のサプラス (旧アルケ) の「電性向上剤 LOCO」があります。鉄道模型専門誌の記事・広告などでご存知の方も多いかと思います。 普段利用している模型店で「電性向上剤 LOCO」がデモ用として用意されていたので試しに使用してみました。まず針の先にLOCOを少量 (一滴)を付け、一編成中の車輪一軸 (左右両輪) のみに散布します。 模型店のレイアウトで走らせたところ、上り勾配部分でスリップ多発して最後は勾配を登らなくなっていました。その後、トラクションタイヤのゴム自体が劣化してしまい交換することになりました。 私感ですが、定期的に前出の「アルコール系クリーナー液」と「キムワイプ」での掃除・クリーニングで十分かなという感想を待ちました。値段も高価なので無理におすすめはしません。 ただし、車輪ではなく集電板に使うとライト類のチラつき防止になりました。詳細については、「集電性向上剤 「LOCO」を使ったライト類のチラつき防止」をご参照ください。 なお、詳しい使用方法については、メーカーの公式サイトをご覧ください。
■Nゲージ用レールを「サビ」・「カーボン汚れ」から保護する 私は、レールの錆び (サビ) 防止・カーボン汚れの緩和のために、呉工業の「コンタクトスプレー」を愛用しています。 昔に比べレール自体の材質が向上し錆びにくくなった思いますが、自宅は湿度が高い部屋なので時々青錆びが発生する時がありました。また、たくさんの動力車を走らせるのですぐ「カーボン汚れ」ですぐにレールが汚れてしまいます。 Nゲージの車両を走らせる前に、レールをクリーニングした後は必ずこの「コンタクトスプレー」をキムワイプに軽く散布してレールを拭くようにしました。心なしかレールが錆びにくくなり、電気抵抗を軽減されスパークも発生しにくくなり、レールや動力車の車輪などのカーボン汚れが減ったと感じています。 ちなみに同じ呉工業で「コンタクトスプレー」と「接点復活スプレー」がありますが、流通経路の違いで中身 (成分)は全く一緒なので入手し易い方をお使いください。「コンタクトスプレー」はカー用品向け、「接点復活スプレー」は業務用製品という区分になっています。
■Nゲージ用レールのホコリ (埃) を除去する 最近のレール製品は、クロッシングレール、3方ポイント、ダブルスリップポイントなど機構が複雑なもの多くラインナップされています。これらをレイアウトで固定して使っていると掃除も大変になります。 そこでそのような箇所では、アイリスオーヤマが輸入販売 (現在はミュー) している、「サイバークリーン」がおすすめです。押しし付けると、線路に付いたホコリ、カーボン汚れがよく取れます。
手触りは子供の頃遊んだスライムと同じで、材質を痛めず付着しないので、ホコリが付いたストラクチャーや車両のお手入れにもよく使用しています。(メーカーに問い合わせたところ、成分は中性洗剤と同じということでした) ちぎっても使え、そのままボトルや袋に戻すとまた一つの塊に戻ります。
お座敷運転などで、頻繁にレールの接続・分解を繰り返していると接続部 (ジョイント部) が緩んだり、破損する場合があります。ここではTOMIX (トミックス) ・KATO (カトー) のレール接続部のメンテナンス方法のご紹介です。 ■レールジョイント部のメンテナンス レールの接続部が緩んだ場合は、ジョイント部の先端を「ラジオペンチ」などでの工具等で締め直してください。万一破損した場合は、ジョイント部品を取り外すしたり交換が簡単に出来ます。 なお、Nゲージでよく使う工具については、当サイト「【Nゲージを楽しむ編】 模型専用の工具があると便利ですよ。」でご紹介しています。
TOMIX (トミックス) の「ファイントラック」のメンテナンス TOMIX (トミックス) の「ファイントラック」は、接続・分解を繰り返しているとジョイナーの先端が開いて、緩くなってしまう場合があります。
その際は、上記のラジオペンチで締めて調整が出来ます。それでも緩く外れやすい場合は、別売りのジョイナーを購入して交換します。(ジョイナーはずしは付属しています)
KATO (カトー) の「ユニトラック」のメンテナンス KATO (カトー) の「ユニトラック」は、ジョイント部分 (ユニジョイナー) が別売りしているので上記のラジオペンチを使って簡単に交換できます。 また「ターミナルユニジョイナー」には、以下の専用治具「ユニジョイナーはずし」が付属しています。
次節「「レールクリーニングカー」でのレールの掃除 (クリーニング)」では、TOMIX (トミックス) の「マルチレールクリーニングカー」を使用した、Nゲージ用レールのクリーニング方法などについて紹介しています。 |
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